FEATURE

NYC JEWELRY WEEK VOL.1
ニューヨーク・シティ・ジュエリー・ウィークは、世界でも珍しい、一般公開のジュエリーイベントだ。

毎年11月、世界中のトップクラスのジュエリー企業がプロモーションのために、ニューヨーク・シティ・ジュエリー・ウィーク(NYCJW)に集まる。この街が最も輝く1週間だ。


2019年11月18日-24日、マンハッタンの至る所で、刺激的な催事が繰り広げられた。グリニッジ・ヴィレッジ、チェルシーアートギャラリー、47丁目のダイヤモンド街、アッパーイーストサイド、そしてブルックリン。毎日、エキサイティングなイベントが続き、いろいろな人との出会いがある。NYCJWは、世界でも珍しい、一般公開のジュエリーイベントで、ファッションジュエリー、ファインジュエリー、アートジュエリーなど多様なジュエリーを紹介している。

連日続く多くのイベントの中で、最も記憶に残ったのは、「ジュエリー・ライブラリー」だった。ブロードウェイのビルの一室に構える個人経営の小さな図書館だが、ここで開催されたレクチャーは楽しかった。人気作家によるジュエリーの物語、心の染みるエピソード、お腹が痛くなるほどおかしい話も盛り込まれていた。

2018年に設立した「ジュエリー・ライブラリー」では、ジュエリーを多様な角度から捉え、コンテンポラリーやヴィンテージギャラリーのオーナー、アーティスト、コレクター、さらには作家、歴史家、メーカー、一般人などを招いて、展覧会、トークセッションといったイベントを行っている。ニューヨークへ行ったら、お勧めしたいスポットだ。

デンマーク出身のゴールドスミスでデザイナーデュオ、メーカーズ・ムーブのギッット・ネガーとジョセフィン・ウィンザーのイベントに出席した。彼らは世界を旅行しながら、「移動型ワークショップ」で販売している。彼らはそのショップで、ジュエリーやオブジェについて説明し、まつわる意味を教えたりしている。説明を聞いてくれた人には、その場で、小さなジュエリーやオブジェ、ペンダントをピューターで作って、プレゼントしている。

サザビーズ出身のワード・ランドリガンとその息子ニコのセミナーも面白かった。親子はヴェルドゥーラとスザンヌ・ベルペロンのデザインを蘇らせることを生きがいと感じている。ぜひ店に来て欲しいと誘われたので、もちろん私は訪問した。20世紀のアイコンともいえる、あれほど見事なデザインのオリジナルを再現しようとしている。感動的な仕事だ。

* ヴェルドーラとは、1920年代から活動を始めたイタリア貴族出身のデザイナーで、友人ココ・シャネルのジュエリーを作ったことで知られる。スザンヌ・ベルペロンも同時期にパリで活動したジュエリーデザイナー。スキャパレリのモードのためにジュエリーを制作したり、ウィンザー公爵とその夫人を顧客に持つなど、「時の人」だった。

さらに印象に残ったイベントを紹介しよう。「ファインディング・ドド」展は、私の好みにぴったりだった。ここではオーガニックな素材を使った童話に登場するようなジュエリーを展示していた。例えば、スウェーデンのアーティスト、マルタ・マットソン。この作家はこの世のものではないほど美しいジュエリーを手がける。ジュエリーにはカブトムシやチョウなど小さな虫の剥製などが用いられている。それは、ある人には魅力的に映るかもしれないが、ある人は嫌悪感を覚える作品で、不思議な緊張感が誘う。彼女にすれば、虫たちに新しい生命と目的を与えているという訳だ。

ニューヨークは、ジュエリーに強い関心を持つ私には、非常に惹かれる場所である。かつてメトロポリタン美術館でジュエリー展を観て感激した。2020年、同美術館では「ジュエリー・フォー・アメリカ」展を開催している。18世紀初頭から現在までのアメリカにおけるジュエリーの歴史を追いかけている。もちろん、世界中のジュエリーコレクションを展示する常設展を楽しむのも良いだろう。

*メトロポリタン美術館はCovid-19感染予防のために、現在閉館中。(4.20.2020)

ウィレンスキー・ミネラル社が経営する鉱物専門アートギャラリーにも行った甲斐があった。NYCJW期間中、驚くほど見事なエメラルド原石、ジュエリーデザイナー、ナオミ・サルナのカービングの作品を展示していた。

*ナオミ・サルナは、自分で宝石に彫刻した作品で、この10年間連続して、アメリカ、ドイツ、中国のコンテストで入賞している。

最後になったが、加えたいのは、今回のNYCJWでは「サスティナビリティ」に関するセミナーが複数回、行われ重視されていたことだ。

2020年のニューヨークシティ・ジュエリーウィークは、11月16日〜22日を予定している。


IMAGES

(クレジット)
Kina Andersson
Freelance writer living in Upsala, Sweden

FEATURE
特集

CHECK UP
最新の情報

5月の誕生石はエメラルド-選ぶ時のポイント

5月の誕生石はエメラルド - 選ぶ時のポイント

エメラルドは、六角柱状の淡い緑色の宝石。傷が少なく、表層に濃いグリーンが見えるものを

ジュエリーを買って、子どもをサポートしよう

ジュエリーを買って、子どもをサポートしよう

おしゃれなジュエリーを身につけて、支援できる。こんなに素敵なことはありません!

「赤い羽根」社会貢献ジュエリー

赤い羽根 社会貢献ジュエリー

営業再開バックアップ キャンペーンルビーフェザープロジェクト×赤い羽根共同募金

5月の誕生石はエメラルド(EMERALD)

5月の誕生石はエメラルド

古代ギリシャ語で「緑色の宝石」と名付けられた宝石。自然志向の波に乗って、その魅力が再認識されている