5月の誕生石はエメラルド — カットとデザイン

エメラルドはその緑色に真っ先に目がいくが、カットにも注目して。「これもエメ?」と思うほど表情が違う。


天然の宝石の特徴は、人の顔が1人1人違うのと同じように個体差がある。とはいっても、人工石でも自然と同じ環境で結晶を成長させた場合、天然と見分けが難しいものが生まれるので、今では天然と人工、どちらを選ぶかは、買う人の価値観しだい。どちらがよいかという判断はできなくなっている。

しかし、ある程度大粒で美しく、自分のお財布に合った価格帯のものを探すのなら人工が見つけやすいだろうし、何がなんでも希少性を重んじるのなら天然である。天然で、大きくて美しいものは、世界中に欲しい人がいるので、自ずと価格は高くなる。希少石のマーケットは1つの国だけでなく、世界であり、ある国で売れなくても別の国で売れる。これが賞味期限のない宝石の金銭的価値である。

エメラルドカットのエメラルドの数はなんと16ピース。ダイヤモンドの数は数えきれないほどセッティングした豪華なネックレス。(グラフ/Graff)

ネックレス。小粒のエメラルドで覆い尽くされたデコルテのライン。トップを飾るのは大粒のペアシェイプ。(アスプレイ/Asprey)

エメラルドは、海外では日本とは比べものにならないほど人気が高いようだ。この数年、ジュエリー専門誌はもちろん、ファッション誌でも取り上げ、エメラルドの価値を再認識する傾向が高まっている。雑誌VOGUEでは「ダイヤモンドではなく、婚約指輪にエメラルドはいかが?」という切り口で、大粒エメラルドリングを紹介している。日本では「婚約指輪=ダイヤモンド」が定着しているが、個人主義の海外では好きな宝石を選ぶ人も多く、誕生石は特に人気がある。

エメラルドは内包物が多く、亀裂や欠けなどが起こることもあるので、リングはエメラルドそのものを守り、衝撃が加わりにくいデザインを選びたい。しかし、硬度10の最も硬いダイヤモンドもへき開に力が加わると割れる。リングを選ぶ時は、宝石のセッティングがどうされているか、チェックすべきポイントだ。筆者もかつてアメシストやラピスラズリのリングのエッジが欠けてしまった経験がある。

雑誌Brand Jewelryでこれまで取り上げた魅力的なエメラルドジュエリーの一部をご紹介する。

ラフカットのエメラルドイヤリング。18金を使っているが、地金はほとんど見えない巧妙な技術。(Bina Goenka)

エメラルドカットのダイヤモンドを主役に、マーキスのエメラルドとダイヤモンド、さらにエメラルドのパヴェ用いたリング。(ドゥ グリソゴノ/de Grisogono)

シャンデリアように扇型のエメラルドが揺れるイヤリング。(Lorraine Schwartz)

カボションのエメラルドを中心に、小粒のエメラルドとダイヤモンドを上下に配したイヤリング。(Amrapali)


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